大分の海を守る陸上畜養ウニ「豊後の磯守」、世界初の取り組みとして8月31日に大分県知事に報告

ウニノミクス株式会社(本社:東京、代表:武田ブライアン剛)の関連会社である株式会社大分うにファーム(所在地:大分県国東市、代表:栗林正秀)は、陸上畜養したウニ「豊後の磯守(ぶんごのいそもり)」を8月より大分県内及び台湾に向けて出荷を開始したことに伴い、8月31日に大分県知事への報告を行いました。

 

ぎっしり身の詰まった「豊後の磯守」ぎっしり身の詰まった「豊後の磯守」

ウニノミクス株式会社は、世界各地で深刻化する海底の砂漠化、「磯焼け問題」に取り組むため、原因の1つである藻場を食い荒らしている身入りの少ないウニを陸上畜養により商品化すべく、日本や世界各地で試験畜養を推進してきました。

今回大分県知事に報告する畜養ウニ「豊後の磯守」は、2017年より大分県国東市にて地域漁業者と共に畜養試験を実施してきたもので、このたび新たな大分の特産品として商品化し、8月19日より大分県内及び台湾向けに出荷を始めました。

今年2021年春に本格稼働を開始した大分うにファームのウニ陸上畜養施設は、商業規模としては世界でも初めてとなります。大分県で未利用資源となっていた、痩せたムラサキウニを継続的に漁業者から買い取り、昆布を主原料とした餌と理想的な生育環境をウニに与えることにより、2ヶ月程度で商品として出荷が可能です。高品質なウニを、安定的に通年出荷できるのも特長です。

国産ウニ漁獲量は過去20年で半減し、供給の多くを海外からの輸入品に依存しています。ウニノミクス株式会社では、磯焼けの原因となるウニを地域会社とともに陸上畜養によって商品化することにより、藻場の回復による海の生態系の回復、CO2吸収量増加による温暖化対策を図るだけでなく、地域経済の活性化、ウニの国内自給率の向上など、多方面での社会貢献を目指しています。

8月31日に大分県知事を訪問する際は、この取り組みについて説明し、実際に「豊後の磯守」を試食いただくとともに、今後の展望について報告を行いました。

◎  株式会社大分うにファームについて
代表の栗林正秀は漁業者の家に生まれ、幼少時代より国東半島の海に親しんできました。建設業に勤務の後、国見町小熊毛港にて牡蠣養殖を開始。2017年より株式会社ウニノミクスと共同で、国東市でのウニの畜養試験に取り組み、2019年3月に株式会社大分うにファームを設立しました。
https://www.oita-uni-farm.co.jp/

大分うにファーム大分うにファーム

 

 

◎ 「豊後の磯守」の名前の由来
かつてのふるさとのように豊かな漁場を保全するという意味合いを込めて、旧国名である「豊後」を用い、また、現状砂漠化している磯を森のように豊かに再⽣することを願い、「森」と「守」をかけて「磯守」としました。

ロゴマークロゴマーク

◎  ウニノミクス株式会社について
ウニノミクスは、ノルウェー水産研究所の技術を基に日本国内、ノルウェー、カナダ、米国における複数拠点での実証実験を行い、磯焼け状態の海で採取した市場価値のないウニを2カ月程度で食用に適した身入りと品質のウニに畜養する、効率的な技術を確立しています。また同技術を用いることにより、天然ウニの旬に限らず、年間を通して安定的に高品質のウニを生産出荷可能にしています。さらに、餌には持続可能な方法で収穫された食用昆布の端材を主原料に用いることでウニ本来の味を引き立て、ホルモン剤、抗生物質、保存料などを一切使用しない専用飼料を使用しています。商業生産拠点の拡大にあたっては、地域ごとに合弁事業を設立した生産に向け、国内外の磯焼け地域において水産関係者などの事業者と事業化検討を進めています。
https://www.uninomics.co.jp/

左:畜養前の磯焼けしたウニ 右:2カ月程度畜養したウニ左:畜養前の磯焼けしたウニ 右:2カ月程度畜養したウニ

PR TIMESより 
メディアスペース編集部